目次
前文
よく色々なゲームではインフレと呼ばれる現象が起きます。それはヒーローウォーズにも当てはまるのでしょうか?このゲームの歴史を説明しつつ、考察します
![[Hero Wars攻略]古いヒーローと新ヒーロー](https://h-w.fun/wp-content/uploads/2025/06/Hero-Wars-Guide-Old-Hero-vs-New-Hero.jpg)
ビギナーガイド:いわゆるソシャゲのインフレと比べて
- 結論から言うと、一般的なソーシャルゲーム(ソシャゲ)でいうところのインフレはほとんどありません。ただ、上限解放は存在します
- また、育成コストやイベント開催では違った側面があります
- そして、インフレがないからこその問題点もあります

普通のゲームでいうところのインフレ
- 普通、サービス型として提供されているソーシャルゲームは新キャラが強く、環境を支配します。通常、ソシャゲのインフレというと、新キャラが圧倒的に強く、すぐに前のキャラが使い道のない雑魚キャラに成り下がる状況を言います
- ヒーローウォーズにもそのような傾向性はあります。どちらかといえば新ヒーローの方が強いのです
- 一方で、サービス開始から9年間以上ですが、最初期のヒーローも現役どころか、最強クラスが存在します
- たとえば、2025年のタンク要員としての最強は、ギャラハッドです。ゲーム開始時から存在する主人公格のヒーローです
- たとえば、2025年のインタビューで、開発者はセバスチャンがぶっ壊れ(OP)だと答えています。2019年の年末に実装されたヒーローで、実に5年以上、トップヒーローとして活躍しています
- 最新ヒーローと過去のヒーローの間において、非常にバランスが取れたゲームといえます
- また、ヒーローウォーズは、そもそも個別のキャラにガチャ課金するゲーム性ではありません。なので、今後もこうしたバランスが保たれることが期待されます
![[Hero Wars攻略]Hero Warsはインフレしているのか?インフレするのか?](https://h-w.fun/wp-content/uploads/2025/06/Hero-Wars-Guide-Power-Creep_3.jpg)
インフレ要素として上限解放が存在する
- ヒーローウォーズでは、新コンテンツが毎年実装されます
- これに伴って毎年のように上限解放が行われます
- どこまで育てたら育成が完成するのか?という点で見た場合、ゴールが動いている状態にあるため、不満の声も一定数出ています
- とはいえ、何の変化もないサービス型のゲームはみんなすることがなくなってしまうだけです
- また、ヒーローウォーズは育成が終わると課金も必要なくなるゲーム性なので、新しい課金要素がないと、ゲームを維持する費用が捻出できないという問題があります
![[Hero Wars攻略]Hero Warsの歴史](https://h-w.fun/wp-content/uploads/2025/06/Hero-Wars-Guide-Power-Creep_2.jpg)
上限なんて到達するの?
- このゲームを始めて一年くらいだと上限になんて到達するのか?という気持ちになります
- 実際には、課金しながら数年もプレイすれば、かなりのコンテンツにおいて、上限到達ができます。課金しているのに数年もプレイしないとカンストしないのか!という話でもありますが、最初からそういうゲームです。インフレしてそのゲーム性が変わったわけではありません
- 現状、無課金のプレイヤーですら、トッププレイヤーに挑める程度に育成を突き詰められるゲームバランスになっています
- 全ての育成要素をカンストさせている人は限定的ですが、ほとんどの育成要素を完了させている人は多く存在します
- ちなみに、ヒーローウォーズには過剰育成するとかえって弱くなる不可逆の地雷育成も存在します。ただ、それをこの話題に持ち込むと、話がややこしくなるだけでインフレしているかどうかの本質ではありません。ですので、その話は割愛します

どんどん新要素が追加されることへの批判が出る背景
- ヒーローウォーズはとにかく長期的な目標を立てて、そこに向かってコツコツと積み上げていく側面の強いゲームです
- プレイヤーはゲームを始めた当初に建てた目標に向かって何年も努力して、トッププレイヤーたちにも勝ち得る状態を全員が目指します
- こうした視点から見ると、新要素が実装されることで、もう少しで届くと言う目標がぐんと遠のくような感覚を覚えます。このため、ゴールを動かすなんて酷いと言って批判する声につながっています
- 上限解放なんて求めてないし、運営コストの問題なんて私が知ったことではないという人もいます。あまりに苛烈な心理状況になった場合、もうゲームを自分の意思で引退する時期かもしれません
- そもそも、本質として、人は変化を嫌います。なので、自然とこのような気持ちが芽生えます。そして、理解できても、感情としては受け入れ難いと感じます。そうした心理状況にある場合、ゆっくりと時間をおいて状況を見るのが良いと思われます

運営は悩んでいる
- ヒーローウォーズは成長限界の存在するゲームです
- そして、とくにタイタンと呼ばれるコンテンツは、キャラクターの数が少ないことから、多くのプレイヤーがカンスト(成長上限)に達しています
- 誰でも到達できるわけではないのですが、とくに長年の課金しているプレイヤーは成長上限に達しやすいのが現実です。ゲームでやることがなくなると、プレイヤーは引退します
- キャラクターをたくさん追加したらいいと思うかもしれません。ただ、ヒーローウォーズは何年遊んでも飽きないような複雑なゲーム性を持っているため、新キャラクターの実装ペースには限界があります。あまり早急にたくさんのキャラクターを追加すると、指数関数的に増えていく組み合わせ条件を検証しきれないのです
- 本来、運営としては何もゲームを変えずに放置して、ゲームを運営・維持できるならそれがベストのはずです。テトリスやスイカゲームのようなゲームはそれでなんとかなります。しかし、こうした状況から、運営は上限解放を行う必要性に迫られています
知っておきたいヒーローウォーズの歴史
このゲームの歴史として、インフレに関わる3つのエピソードがあります
ダンテウォーズ
- 2020年、ダンテというヒーローがリワーク。ここから2025年にカウンターとなるリリア登場まで覇権と呼ばれるほどの存在となった
- ギャラハッドやセバスチャンと異なり、ダンテはDPSと呼ばれるダメージ要員。このため、最強としての存在感も圧倒的だった。とにかくダンテで防衛するのが正解なので、このゲームはヒーローウォーズではない、ダンテウォーズだとまで言われた
- 普通のソーシャルゲームで言うと、ダメージ要員は一番ガチャを回してもらえる存在である。このため、ダンテのようなヒーローは半年もすれば型落ちになり、環境ではなくなるのが普通である
- もし、普通のソーシャルゲームで5年も最強のダメージ要員が環境に君臨すれば、誰も課金をしないのでサービス終了してしまう
- このため、たった一人の火力要員が環境として5年も最強の座に君臨したソーシャルゲームは、人類の歴史上でも珍しい
![[Hero Wars]ダンテ](https://h-w.fun/wp-content/uploads/2021/12/EN_0016_1920x1080-1024x576.jpg)
ララ・クロフトと忍者タートルズの問題
- ソーシャルゲームでは、版権元と期間限定のコラボでゲームを盛り上げるのが一般的です
- ヒーローウォーズでもララ・クロフトと忍者タートルズが登場しています
- 普通、コラボで実装されたヒーローはゲーム内のインフレの波にも揉まれ、型落ちになり、使い道のない存在になっていきます。このため、コラボ後にゲームを始めたプレイヤーは期間限定のヒーローが手に入らなくてもそれを大きく問題視することはありません
- しかし、ヒーローウォーズでは型落ちがありません。最初期のヒーローも半永久的に現役です。このため、後から始めたプレイヤーにとっては、コラボの復刻がとても待ち遠しいものになります
- 運営もこの点は認識しており、(会社間の契約となり、お金が必要なので)約束はできないが復刻開催に含みを持たせています

タイタン無限レベル事件
- 2024年の上限解放要素としてタイタンとトーテムのレベル上限が無限に上がり続ける要素を公式が発表しました
- それまでタイタンのレベルはLv120が上限だったところが、その時点でLv193が上限解放されるというものです。(ヒーローの追加・拡張に伴って自動的にレベル上限が上がる仕組みで、2025年時点だとLv195が上限になります)
- この機能実装はプレイヤー達の壮絶な反対運動に発展し、運営が実装を撤回することとなりました
- 最終的にヒーローと同じLv130までレベル上限を解放するという仕様に落ち着きました
- この無限レベルが実装されていれば、とんでもないインフレが実現したと言えます。一方、無限レベルが実装されなかったことで、タイタンの育成が終わってしまった人たちは、そのままの状態が続くこととなりました。タイタン戦自体には突き詰めることがたくさんあるので、そこが救いとなっていますが、引退に気持ちが向かう要素ではあります

ゲームコンテンツの分量としてはインフレしている
- かつては週末にだけ育成イベントが開催されるヒーローウォーズはやることがないゲームでした
- そこから何年も経ち、イベントは常時開催され、またギルドレイド・CoW・AoCといった大きなコンテンツが追加されました
- このため、以前のように気合を入れてイベントに臨むと、疲れるという声もでています
- このゲームコンテンツの拡充はプレイ時間の逼迫という点で、プレイヤーの離反を招いている側面があります
- 公式見解としては、どのコンテンツに参加するかをプレイヤーに選んで欲しいという意図を持っていることが説明されています。全てのコンテンツを遊ばないと気が済まない人にとって、この説明をどこまでどう受け取るかは微妙なところです

課金影響
無課金は遊びやすくなっている
- 一般に、サービス型のソーシャルゲームはサービス開始から時間が経てば経つほど、無課金で遊びにくくなります。プレイヤー数が減ってくるため、単価を上げようと課金圧力が強まり、無課金ではまともに遊べなくなっていくのです。もちろんそのようなゲームばかりというわけではありませんが、あまりにも多くのゲームでそういう歴史が起きました
- ヒーローウォーズはその逆で、昔は無課金で遊ぶのが不可能に近い状態からスタートしました。そして、現在は無課金でもかなり快適に遊べるようになっています。これはゲームコンテンツの拡充によって、キャラクターの育成リソースを得やすくなっているからです
- ただ、ヒーローウォーズは無課金に快適なゲームプレイを約束しているわけではありません。無課金プレイヤーというのは売り上げには貢献せず、サーバやサポートといったリソースを消費する存在です。どこまで無課金にサービスを提供できるのかは、今後の売り上げ次第かもしれません
課金者にとっては大きな違いはない
- ヒーローウォーズのイベントで得られる育成リソースはある程度傾斜が行われています。アスガルドや最新コンテンツの課金要素はやや渋めの調整がされています
- これによってトッププレーヤーに到達するために必要な課金額は、増えても減ってもいないという状態を意図して運営されているように思われます
- 課金者と言ってもさまざまなので、個々人で見ると、判断が分かれるところです
インフレしているのかどうか、総合的に見ると
- キャラクターのインフレというのはない反面で、育成要素の上限解放や、イベントの仕様変更が相次ぐのがヒーローウォーズです
- キャラクターのインフレが限定的なので、新キャラなしで遊べるのですが、新コンテンツに積極参加しないとパワー差が生じます
- 毎年の大型コンテンツの分量は波があり、一貫したペースではありません。このため、このコンテンツ増加ペースでインフレを図ろうとすると、何とも言い難い感じになっています
- はっきり言えることとしては、普通のゲームみたいなインフレの波によってプレイヤーが大量に引退するということは起きませんが、新コンテンツが課金のタイミングになりますし、課金者と無課金の差が大きくなるタイミングでもあります
- このため、このコンテンツ追加の幅が大きいタイミングにもうついていけない・・と潮目に感じて引退者が増えるということが起きています。これをインフレと形容する人もいます

これからのヒーローウォーズはどうなる?
- 公式がどのようなアップデートをゲームに盛り込むのか、そのときおりの発表からある程度予想はできます
- そして、それがゲームをインフレさせるようなものなのかは、個別に判断をすることになります
- 前述した通り、プレイヤーはゴールが極端に動くことを嫌います。そして、それがインフレと呼べるようなものである場合、反対運動にまで発展します
- ヒーローウォーズの運営はこれまでもユーザコミュニティの声を運営に反映してきました。何でもかんでもユーザの言うとおりにすると言う姿勢ではありませんが、新しい面白さや、売り上げの維持が可能かと言ったバランスを意識して判断しているのが見られます
- このため、こうしたユーザとのコミュニケーションまで考慮すると、極端なインフレは今後も回避され続けることが期待できます
本当にそうなる?
- これは約束されたことでもなんでもなく、プレイヤーが次のアップデートを嫌気して激減すれば、そこから、とんでもない反動が出る悪循環に陥る可能性もあります
- これまで多くのゲームがそのような歴史を繰り返してきました。
- 今のヒーローウォーズは、まだ、これまでと同じようにうまく続くことを期待できる状況にあります。なので、ここに書いたような状況が続くものと期待して、様子見するのがおすすめです